日に日に寒さが増す11月15日、宮城教育大学の一室でジュニアプログラム基礎コースの第2回講座が開かれました。
この日のテーマは「DNAに触れてみよう! ~遺伝子工学の基礎と最前線~」です。
まずは静岡大学・雪田先生による講義からスタートしました。
「ヒトって何個くらいの細胞からなっているんだろう?」
「DNAってどのくらいの長さだろう?」
といった質問が投げかけられると、受講生たちはさっそく手を挙げて答えてくれました。
なんとすでに聞いたことがあった受講生もいたようですが、
ヒトはおよそ37兆個もの細胞からなっており、1つの細胞にはDNAがおよそ1~2mもあること、そしてDNAの形は二重らせんであることも教えてもらいました。

実習ではまず、この二重らせんをペーパークラフトで作っていきました。
夢中に切り貼りするその目は、開始から数時間経ったとは思えない集中力でした。
丁寧に作業を進めるうちに時間が足りなくなり、メンターに助けを求めて一緒に作業をすすめたり、
組み立て方が分からず、隣の席の受講生に教えてもらったりする様子も見られました。
一人でやり抜く力と、協働することの大切さの両方を体感できたのではないかと思います。


また完成した二重らせんを見てみると、A・T・G・Cという四種類の文字の並びがそれぞれ異なっており、同じ並びの人は見つかりませんでした。
配られた元の台紙は皆同じだったというのに、この多様性がDNAの秘密なんですね。

次の実習では、暗号の「解読」を通して「翻訳」を体験しました。
周りの人にばれないように気を付けながら、与えられた自分の暗号を解読していきます。
全員が解けたところで、DNAという暗号とアミノ酸という解読結果の共有をしました。
すると、暗号は一見同じでしたが、解読結果が大きく異なることが明らかになりました。
また、DNAが違っていても、できあがるアミノ酸は同じになることもありそう! という発見もありました。


手を動かして、意見交流をしたあとは、再び講義です。
高校生が学ぶレベルの生物の動画も、雪田先生の解説を交えて真剣に見ていきました。

今回の講義では、手を動かす実習の中でメンターや先生方とも話す受講生の姿が多く見られました。
最後の質問タイムでは積極的に手が上がり、こちらも大いに盛り上がりました。

受講生の感想には、「DNAの長さに驚いた」「DNAの塩基配列とアミノ酸の対応に発見があった」という声が多かったほか、
「これまでDNAや遺伝子に興味がなかったけれど、今回の講義やグループワークを通して興味がわいた」という受講生もいたようです。
今しかできないユニークな発想、純粋な疑問、今だからこそできることをたくさんインプット・アウトプットして、
これからの宝物にしていってほしいなと思います。
次回のジュニアプログラム基礎コースは12月6日(土)に予定されています。
プログラミングとAIについて、楽しく学んでいきましょう!
東北大学復興記念ホール(復興記念教育研究未来館)にて開催です。
文責:学生メンター 松永