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2025. 06. 27 | 小中学生向け お知らせ 

ジュニア基礎コース:第7回講座が行われました

青葉山キャンパスの新緑が目に鮮やかな季節になりました。

5月31日、週半ばの陽気とは打って変わった荒天の中、ジュニア基礎コースの第7回講座が行われました。第7回講座は、高嶋 礼詩 先生(総合学術博物館 教授)による講義と東北大学総合学術博物館見学です。

 

見学前には、大学博物館の持つ「研究・論文で扱われる標本の管理・維持」という特別な役割、展示物の見どころ等の説明がありました。見どころの中でも、展示されている当時の再現イラストについて、イラスト内に描かれているすべての要素一つ一つにエビデンスがあるというのは非常に印象的です。

 

 

博物館内では生命の歴史を追うように、高嶋先生に「みどころBOOK」の内容を中心に説明していただきました。

 

  

 

 

 

博物館見学の後半ではバックヤードを見学させていただきました。巨大な移動収納棚には膨大な点数の標本が保管されており、博物館の「研究目的」の側面が垣間見えました。

 

見学後は、復興記念ホールで引き続き高嶋先生の講義を受講しました。講義では主に標本の解析で分かる過去の仙台の環境変化や出来事について解説していただきました。受講生は標本から分かる様々な環境の変化に聞き入っていました。中でも、仙台のカルデラについて関心が多く寄せられていたようです。

 

 

受講生から挙げられた質問の一つに「これから、将来的にカルデラが新たに生じることはあるか?」というものがありました。回答としては、「周期的に考えると、そろそろ生じる可能性もある」とのことです。日本でカルデラは7,000~10,000年程度に1回の周期で形成されてきており、最後にカルデラ噴火が生じたのは約7,300年前の鬼界カルデラ。その際の噴火は、噴火前後の南九州で見られる石器のタイプが入れ替わる、すなわちその地域の生物が絶滅する規模のものだったそうです。

 

講義終了後、受講生に今回の講義について感想をお聞きしました。

「バックヤードには、普段見ることのできない展示されていないものが沢山あり、新鮮な感じがしました。特に、サンゴの種類の多さに驚きました。」(一条さん)

「講義でカルデラ湖についての質問が出たとき、もう少しで周期が来るかもしれないことを聞き、備えなければならないかもと思いました。宮城にカルデラがあるということ、日本にカルデラが沢山あることが意外でした。」(千葉さん)

 

標本には私たちが想像するよりも多くの歴史が刻まれていることを実感できる、講義・見学でした。私たちがこの歴史の先に生きていると考えると非常に感慨深いですね。この歴史を私たちはどう生かすか、考えを巡らせるのも意義がありそうです。

 

文責:メンター 東北大学情報科学研究科 大澤

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