6月28日、令和7年度「科学者の卵養成講座」(高校生プログラム)の開講式および第1回講座が開催されました。
当日は梅雨の最中とは思えないほどの快晴で、厳しい暑さの中、およそ100名の高校生が会場に集まりました。
遠方からの受講生たちは、オンラインで参加しました。
開講式では、まず本講座の実施責任者である安藤晃先生(高等大学院機構・特任教授)よりご挨拶がありました。
「科学者の卵養成講座は平成21年にスタートし、今年で17年目を迎えます。これまでの修了生の中には、東北大学の助教として研究を続けている方や、研究所で活躍している方、また企業のさまざまな分野で力を発揮している方々がいます。
高校1・2年生の皆さんには、この講座を通して仲間と共に多くの経験を積み、自分の世界を広げ、大好きな科学に存分に触れてほしいと思います。」
途中、受講生同士の交流の時間も設けられ、初対面の緊張した雰囲気の中、1分間の自己紹介を交わしました。最初は硬い表情だった生徒たちも、徐々に打ち解け、緊張がほぐれた様子でした。
続いて、本講座を実施する伊藤幸博先生(農学研究科・准教授)からは、
「本日集まった皆さんは、全国各地から参加しています。普段の生活では出会うことのない仲間たちです。この講座では科学を楽しむのはもちろん、ぜひここで一生の友となる仲間を見つけてください」
とのメッセージをいただきました。
さらに、講座のOB・OGからも受講生に向けたメッセージがありました。現在博士課程で研究に取り組んでいる先輩の話は、大学での研究生活の様子を知る貴重な機会となり、
また他の先輩方から受講時の心構えや取り組み方など、具体的なアドバイスもわかりやすく伝えていただきました。
当日は、会場に多くのOB・OGがメンターとして参加しており、その紹介も行われました。本講座では、こうしたメンターたちがさまざまな面で受講生の学びをサポートします。
今回参加した皆さんの中からも、将来この講座を修了し、次はメンターとして後輩を支える側になってくれることを期待しています。
開講式の後は、いよいよ第1回特別講義です。講師は先ほどもご挨拶いただいた伊藤幸博先生で、「DNAと遺伝子組換え植物」というテーマでご講義いただきました。
受講生たちは大学レベルの講義に真剣な表情で耳を傾けており、その熱意が伝わってきました。講義後はグループに分かれ、担当メンターとともに約20分間のディスカッションを実施。
オンライン参加の受講生もZoomのブレイクアウトルームに分かれて、活発な意見交換が行われました。
ディスカッションでは、講義の中で疑問に感じた点や興味を持った内容について話し合い、講師への質問をまとめました。質疑応答では、対面・オンラインともに多くの手が挙がり、伊藤先生の回答に皆が真剣に耳を傾けていました。時間内に質問しきれなかった受講生たちは、講座終了後に伊藤先生の元に列をなし、熱心に質問をしていました。その姿から、受講生一人ひとりの関心と意欲の高さがうかがえました。
受講生の皆さん、第1回講座お疲れさまでした!
これから1年間、科学を楽しみながら、多くの学びと出会いに満ちた有意義な時間を過ごしていただけることを願っています。