2025年12月6日、本格的な冬の寒さが訪れる中、東北大学青葉山キャンパス復興記念ホールにて、
ジュニアプログラム第3回基礎コースの講義が行われました。
今回の講義は、広島工業大学教授の安藤明伸先生による「AI探偵団、出動!プログラミングでAIの『まちがい』のナゾを解け!」
というテーマで行われました。

前半では、「AIとは何か」という基本的な問いから講義がスタートしました。
AIとは、データとプログラムを用いて人間の“頭を使う仕事”を自動化する技術であること、またAIは教えられた情報しか知らず、
新しいことや曖昧な問いに対しては間違った答えを出してしまうことがある、という特徴について学びました。
先生に用意していただいた挙手判定AIのモデルとプログラムを用いながら、AIが正しく動かない理由を探り、
プログラムの構築方法やモデルの作り方、学習に用いるデータの不足や偏りなどが結果に大きく影響することが説明されました。

講義の中盤では、Teachable MachineとStretch3を用いた実習を行いました。
受講生の皆さんは、ウェブカメラを使って「グー・チョキ・パー」などの画像を収集し、
自分たちで画像認識AIのモデルを作成しました。
学習データを集める際には、手の向きを変えたり、背景のみを撮影したりすることで、
AIの判定精度が向上することを体験的に学びました。
モデル完成後は、そのURLをプログラムに接続し、AIがどのように判断しているのかを実際に動かしながら確認しました。
この実習を通して、AIは単に「正解・不正解」を判断しているだけでなく、「どれくらいずれているか(損失)」や、
学習回数(エポック)を重ねることで性能が変化することについても理解を深めました。

後半のチャレンジタイムでは、顔認証プログラムや笑顔シャッター、AIじゃんけんなど、
学んだ内容を応用した課題に取り組みました。
さらに、モデルの精度調整やしきい値のチューニングなど、より発展的な内容にも挑戦しました。

講義の終盤では、AIが学習データの偏りをそのまま反映してしまう危険性や、生成AIがもっともらしい間違い(ハルシネーション)を生み出してしまうといった限界について学びました。
AIは単なる便利な道具ではなく、異なる知恵を持った隣人であり、人間社会の価値観や偏りを映し出す“鏡”のような存在であること、そして使い方次第で社会をより良くも悪くもしてしまう可能性があることが示されました。
AIを正しく使いこなすためには、問いを立てる力、結果を疑い検証する力、そして人間にしかできない判断や思いやりが重要である、というメッセージが受講生に伝えられました。
今回の講義を通して、受講生の皆さんはAIの基本的な仕組みから限界、そして社会との関わり方までを、実習と体験を通して学ぶことができました。AI時代を生きる私たちにとって、「使いこなす力」と同時に「向き合う姿勢」の大切さを考える、非常に充実した講義となりました。
次回の講義は来年ですね。年明け初めての講義のテーマは「ドローンをプログラムで動かそう!」です。
学びのある良いスタートダッシュを期待しています!
文責:学生メンター 大庭