こんにちは。八戸聖ウルスラ学院高等学校1年の川口修治です。先日青森県六ケ所村にある量子科学技術開発機構の六ヶ所研究所の年に一度の施設公開があり、見学してきました。ブログやSNSへアップOKということでしたので、少し書きたいと思います。
この研究所では、国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学実証・工学設計活動を日欧の国際協力としてこちらの六ヶ所研究所で実施しています。そしてその「IFMIF原型加速器」(イフミフ)に使用される材料の開発をしながら日々実験しているそうです。
まず氷を熔かす実験を体験させてくれました。硬貨やプラスチックを氷に縦に押し当て溶かしていきました。最後に直径10センチ程度の扇型の薄いプレートを渡されました。それを氷に押し当てた瞬間みるみる氷は融けていくと同時に、持っている私の手は一秒後にはとても冷たくなりました。そのプレートの正体は人工ダイヤモンドでした。ダイヤモンドは通常宝石など小さい粒のイメージしかなかったので、そもそもこのような実験に出てくることにすら正直驚きましたし、熱伝導率が極めて高いことも正に意識の外からの一撃でした。
質問をしていく中で、これは実際にこの研究所で実験に使われ割れたものと知りました。核融合による発電の為にプラズマを長時間閉じ込めるための装置の壁に人工ダイヤモンドのプレートは使われ、限界を知るための実験で割れたものだったのです。そしてその限界値の約20~50%で試験運用していくとのことでした。このプレートは大体5mm程度だったのですが、単純に厚くしたらどうですかと質問したら「外と内の温度差で内側が膨張しすぎて壊れてしまった」という答えが返ってきました。適した材料、そしてその形や大きさ、厚さを考慮して作られていることにとても感動しました。
施設内ではスタッフの皆さんが質問や疑問に丁寧に答えてくださいました。まだまだお伝えしたいことが山ほどありますが、今回はこの辺にしておきます。読んでくださりありがとうございました。
川口修治
投稿者 : 八戸聖ウルスラ学院高等学校