こんにちは。秋田県立大館鳳鳴高等学校1年の飯塚凜人です。今回は僕の地元、秋田県大館市にある、長走風穴という風穴について紹介します。
来年1月、長走風穴がある大館市を会場として全国風穴サミットが開催される予定となっています。このイベントが冬開催、温風穴をテーマにするのはいずれも初めてであり、市内の機運はますます高まるばかりです。そのため今こそ、世界的に価値がある長走風穴について多くの人に知っていただきたいと思い、この記事を書きました。長走風穴の風穴周辺一帯には、国指定天然記念物「長走風穴高山植物群落」も広がっています。そこで、前半で高山植物群落、後半で風穴について説明しようと思います。
長走風穴高山植物群落は、春夏秋冬でそれぞれ異なる花が見られます。今回初めて秋の時期に風穴を訪れましたが、以前とは全く違う景色が広がっていて、新発見が盛りだくさんでした。長走風穴周辺は標高が低い(約200m)にもかかわらず、本来1000m以上でなければ見られない高山植物が分布しています。その理由として、長走風穴の高山植物は氷期の残存種であるという説が有力です。氷期が終わり暑さに弱い動物や植物が絶滅したのに対し、風穴周辺は寒いので(理由は後半で説明)それらの植物も生き残ることができたそうです。非常に学術的価値があるため、国指定天然記念物になりました。
ちなみに秋にみられる植物や景色は以下の通りです。
北海道から近畿以北までの山地湿地帯で見られ、花期は9月~10月です。花は上向きに咲き、晴れた日だけ開きます。(写真撮影日は曇り)
秋の長走風穴の風景です。トレッキングコースの最も高い場所から撮影しました。爽やかな山々が広がっています。
今の時期は見られませんが、時期によってさまざまな植物が見られます。
このように、風穴だけでなく色とりどりの高山植物を楽しめるという点も、長走風穴が誇る点です。そして、このような生態系の長期間の繁栄は風穴の冷気があってこそのものです。次回は、その風穴について詳しく掘り下げていきます。この記事を読んで風穴に興味を持ち、全国風穴サミットに参加したり、大館市にいらしたりしてくださる方々が増えたら嬉しいです。
投稿者 : 秋田県立大館鳳鳴高等学校