皆さんこんにちは。はじめまして。米沢興譲館高等学校1年の庄司朗です。
突然ですが、ケンポナシという木をご存知ですか?
ケンポナシは北海道(奥尻島)、本州、四国及び九州に分布するクロウメモドキ科の落葉高木で東北地方の野山に多く生えています。秋になると、果実をつける柄(果柄)の部分が写真のように膨らんで甘り、枝ごと落ちます。この果柄の先にケンポナシの種子がなっており、果柄が甘いのは種子散布のためではないかと考えられます。
(KBの果物歳時記より)
家の周りにもこのケンポナシが生えていて毎年、サルが落ちた果柄を食べにやってきます。今年の秋、このサルがおいしそうに食べているケンポナシの果柄はいったいどんな味なのか気になり、実際に果柄を齧ってみることにしました。調べてみると、ケンポナシの果柄は果物のナシのような味がするそうです。しかし、実際に齧ってみると、ほぼ、枝のようなあじで、ガッカリ。ところが1週間後、もう一度その果柄を齧ってみると、なんと調べたとおり、甘く、ナシの味がしました。初めに齧った果柄は乾燥していませんでしたが、2回目に齧ったのは少し乾燥してシワシワになっていたものでした。今回齧った果柄はケンポナシの木から落ちたものではなく直接枝からとったものだったため、落ちているものより、乾燥していなかったのが甘くなかった原因のようでした。確かにサルは木に登ることができるのに、落ちているものをわざわざ食べています。サルの気持ちがほんの少しだけ分かった秋でした。
あまり、“まちかどサイエンス“ではない内容となってしまいましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。東北大でまた皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
投稿者 : 山形県立米沢興譲館高等学校