こんにちは。秋田県立大館鳳鳴高等学校1年の飯塚凜人です。「天然のクーラー 長走風穴の秘密 前編・後編」で紹介させていただいた、秋田県大館市の長走風穴を始めとした風穴で、「全国風穴サミットin大館」というイベントが開催されました!このイベントは、日本の数ある風穴のある都市の中から選ばれた都市で1年に1回開催されるイベントですが、冬開催で温風穴に着目されるのは今回が初めてのようです。この記事に先立って、「風穴ってなに?」「温風穴とは?」と気になった方は、以下の関連記事を読んでいただけると幸いです。
長走風穴館(https://www.tohokukanko.jp/attractions/detail_1005408.htmlより引用)
→長走風穴周辺で見られる「長走風穴高山植物群落」について書いております。不思議な植物をぜひご覧ください!
→風穴とはなにかということや、風穴の具体的な仕組みについて書いております。風穴が「天然のクーラー」と呼ばれる所以をご覧ください!
今回の風穴サミットでは、長走風穴の他にも「片山風穴」(大館市二ツ山)という風穴での観察ツアーが行われました。実は大館市内には、長走風穴の他にも風穴が10か所以上あるとされています。その1つが片山風穴です。秋田県の冬は寒く、まして風穴が位置するのは標高126mの山の中。外気温は氷点下を回っていましたが、山の斜面からは温風が噴き出ていました!最も規模が大きい風穴では、外気が氷点下-3℃だったのに対し、風穴内では16の温風が白い湯気のように吹いていました。風穴研究の専門家の方々は雪解けの状況や風の勢いから、片山風穴を「風穴の分かりやすさとしては世界一。」と評価されました。世界に通ずる地元の魅力が、また1つ見つかりました。
冬の風穴の模式図
夏場に地中にたまった暖かい空気によって、冬場の冷たい空気が温められ、地面の隙間から温風として外に放出される。
風穴サミットには80人あまりの人数が参加し、その中には他の県からいらした教授や観光客も含まれていました。風穴サミットは大盛り上がりで、地元のおもしろい自然環境や科学的な魅力がより一層全国に広まったように感じ、とても嬉しく思います。また、風穴は昭和の中ごろから果物や種子の冷蔵保存に利用されていきました。数十年も前の人間の営みが歴史的価値と共に、現代の人々に受け継がれているのが素晴らしいと思いました。科学の偉大さはいつの時代においても、同じなのですね!皆さんもぜひ、秋田県大館市にある風穴に訪れてみてはいかがでしょうか?これを読んでくださった皆様が、風穴に足を運んでくださいましたら、これ以上光栄なことはありません。今後も、地元に根差した科学が幅広く知れ渡ってほしいです。最後までお読みくださり、ありがとうございました(^▽^)/
投稿者 : 秋田県立大館鳳鳴高等学校