おはようございます。花巻東高校の小林桜華です。
突然ですが、「調圧ルーム」というものをご存知ですか?酸素カプセルというものもありますが、調圧ルームを利用したことがある人はいるでしょうか。
花巻東高校は自分で言うのもアレですが、言わずと知れたスポーツの強豪です。今年度は甲子園をはじめ、インターハイや春高バレーなど数々の大会で名を残しました。実のところ、生徒会長として誇らしいのはもちろんですが、地区大会、県大会、全国大会とそれぞれの壮行式での激励の言葉がそろそろネタ切れでして頭を捻らせております。
2月の初めに突然、寮生のグループLINEに超圧カプセルの使い方の説明と動画が送られてきました。あまりにも唐突ではじめは何の説明か分からず、そんなものどこにあるんだと思いましたが、複数ある花巻東の寮の中でなんと自分たちの寮にあると知り早速利用してみることにしました。
【調圧ルームとは】
減圧により高度換算1000m〜1500mの低圧環境と加圧による常圧環境までを一定時間交互に繰り返す。調圧ルームの室内は、減圧すると酸素が薄く、体にかかる圧力が低く温度が低い状態になる。すると細胞が環境の変化を感知し、様々な体内変化が起こる。
【調圧ルームと酸素カプセルの違い】
加圧のみの酸素カプセルに対し、調圧ルームは減圧と加圧を組み合わせたシステムです。個人差はありますが、入室中から入室後数日間までも効果が継続します。減圧と加圧により、自律神経のバランスを整えます。加圧により無理やり酸素を閉じ込めようとする酸素カプセルに対し、減圧により酸素不足と感じた細胞が酸素を取り込もうとしたタイミングで加圧することでより多くの酸素を取り込めるのが調圧ルームです。減圧によりあえて酸素不足にすることで、活性酸素が発生しにくくなります。
【効果】
◯減圧効果により血管にかかる圧力を低下させ、心臓の拍動をより力強いものにする。相対的に血液が通りやすくなり、血流を改善する。
◯本来窪んだ円盤上の赤血球は様々な影響により連なっていたり、イガイガになっていたりするなど、スムーズに流れることができない場合があります。調圧ルーム入室後は赤血球の形状が変化し、多くの酸素を全身に運び、血流の促進が図られる。
◯十分な酸素の供給の伴い、細胞内のエネルギー(ATP)生成が高まり体温上昇を生み出す。
◯エネルギー不足が改善され、体内環境を細胞の住みやすい状態になり、免疫力が向上する。細胞の質が向上し、自然治癒力が強化される。
◯減圧により血管が拡張するため、強制的に服交感神経を作用させ、リラックス効果を生み出す。リラックス効果により、痛みが緩和される。
◯減圧と加圧をくりかえすことで、全身マッサージのような効果があり、リンパの流れをスムーズにする。
【使い方】
1)中に入り、扉をしめ、空気高が閉まっていることを確認する
2)開始ボタンを押し、高度が50mになったら扉のレバーを下げる
3)中で待機する(1時間)
4)1から3を1セットとし、3セットほど繰り返すとなお良い
注意事項
・カプセルを使っているときは消費電力が多く、ブレーカーが落ちやすいため全部屋ドライヤー使用不可
・気圧の変化により、耳が詰まるため苦手な人は利用を控える
初めは耳の詰まる感覚が苦手でしたが、慣れてくると違和感が徐々に薄れていきました。徐々に気圧が変化していくので気がついたら耳が詰まっているという感じです。気圧差により結露が生じ、内壁はびしょびしょです。血流が促進されたせいか、顔がほてったり、酔ったようにテンションが高くなる人もいました。リラックス効果により、うとうとし始める人もいます。疲れが取れ、肌荒れ改善にもつながると聞き利用を始めましたが、睡眠不足なのにも関わらず普段と同じように動けていることや、アトピー性皮膚炎の落ち着いてきているということは、本当に効果があるようです。
調圧ルームにより普段と異なる環境をつくり身を置くことで、人間が本来持っている環境への順応性による変化が起こります。様々なストレスに囲まれた生活をしている私たちは、自然と呼吸が浅くなり慢性的に酸素不足の状態になりやすい環境で生活しています。その酸素不足の環境は細胞の能力を慢性的に低下させます。調圧ルームは長い間そうした環境で騙されていた細胞に刺激を与え、細胞自ら本来の働きを取り戻します。
薬や人工器具を体内に入れる治療よりも、調圧ルームのような自然の仕組みを利用した治療やリハビリの方が、効果以前に安心でき、やって見ようと想いやすいと思います。リハビリというと高齢者や怪我をした人しかやらないイメージですが、今回花巻東高校に導入されたように、運動により疲れた体を癒すためや、健康維持のためにも役立つので私からも広めていきたいと想いました。
投稿者 : 花巻東高等学校