□猛暑日の仙台で
仙台遠征の楽しみの1つは、普段なかなか機会がない1人での外食なのですが、今回はなんと人生初!立ち食いそば屋さんに入ってみました。とはいえ、注文したのは「冷やしうどん」。連日の猛暑で疲れた体に、つるっと冷たい一杯が染みわたりました。これぞ日本のファーストフードだ…!と、ちょっと感動。
夏休み期間ということもあり、ちょうどいい時間帯の新幹線は満席。仕方なく早めに出発した結果、思いの外 早く仙台に到着。せっかくなので、講義の前に東北大学のキャンパスを歩いてみることにしました。
……が、これが想像以上に広い!
軽く散策するつもりが、途中で足が悲鳴を上げてしまいました。
休憩がてら木陰に座っていると、すぐ目の前の青葉グラウンドで ラクロスの試合が行われているのを発見。正直、ルールもよく知らなかったのですが、これが意外にも面白い!スピード感や選手間の連携プレー、迫力に引き込まれ気づけば最後まで観戦していました。偶然の出会いでしたが、思いがけず楽しい経験になりました。
今回の講義のテーマは「クォーク多体系」と「植物の自家不和合性」の二本立てで、とても濃い内容。
宇宙物理の講義を高校生が受けられる機会はそう多くありません。だからこそ、今回の講義はとても貴重で、始まる前からワクワクしていました。ミクロな世界の中で粒子がどう相互作用しているのかという話は、とても刺激的でした。
一方で植物の自家不和合性の講義では、「生き残るために自らの花粉を拒絶する」という植物のしくみに驚かされました。普段見過ごしてしまいがちな生命の戦略に、新たな視点をもらった気がします。
事前講義のスライド資料はとても見やすく、流れを追いやすい内容で構成されていて、理解の足がかりになりました。来年度講座に参加される方がいたら、事前講義の動画は絶対に見ておくべきです! 理解度が全然違ってきます。
とはいえ、当然すべてがスムーズに理解できるわけではなく、あとから自分で調べて咀嚼する場面もたくさんありました。でも、それこそが「学ぶ」ということなのかもしれません。「知らないことを知る」面白さ、そして「知らないことを知らない」と気づくことの大切さを実感できました。
今回の講義を通して感じたのは、「研究とは、ロマンと粘り強さのせめぎ合い」だということ。仮説がうまくいかないこともあるし、進んでいる道が正しいかどうかもわからない。そんな不確かさの中で、それでも問い続ける姿勢が、研究者の魅力であり強さなのだと思いました。
講義後には、毎回恒例のレポート提出があります。今回特に求められたのは「根拠を示して論を立てる」スタイル。ネットや図書を行き来しながら、丸一日をかけて仕上げたレポート。
自分で資料を調べ、構成を練るというプロセスは、これまでの感想や考えを述べるレポートとは次元の異なる作業でした。
しかし、だからこそ得られるものも大きく、完成後の達成感は格別でした。
おかげで最近では、学校の授業でのレポート作成も以前よりスムーズにできるようになり、自分の成長を実感しています。
また今回のもう一つの収穫は、受講生との交流です。毎回変わるグループでのディスカッションでは、異なる興味や視点を持つ仲間と話すことで、自分の視野がどんどん広がっていくのを感じます。
実は今回、前からこのブログで気になっていた受講生に思いきって声をかけてみました。少し緊張しましたが、話してみるととても楽しかったです。こうした出会いも、この講座の魅力のひとつだと改めて思います。
投稿者 : 淑徳与野高等学校