こんにちは!秋田県立大館鳳鳴高等学校1年の飯塚凜人(いいづかりんと)です。僕が住む秋田県大館市では、お米「あきたこまち」の苗が秋の収穫に向けて、暑さに負けずにすくすくと育っています。この子達を見ていると、自分もなんだか負けていられないなと感じる今日この頃です。夏はまだまだこれからだ!頑張るぞー!
今回のブログでは、自己紹介並びに科学者の卵にご応募させていただいた経緯と、第1回講座「DNAと遺伝子組換え植物」で学習したことの紹介を行います。科学に興味がある方は、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
・生物部、化学部に所属しています。科学がとにかく大好きです!宇宙も好きです。
・小学校の頃から、好きな宇宙の自由研究を拙いながらも続けてきました。
・気になったことにはそのままにしておけないタイプです。
・陸上競技観戦やジョギングが趣味です。(中学時代までは陸上の長距離選手でした。)
科学が好きなので、専門の先生方からたくさんお話を聞いて興味のある分野を広げていきたい、実験の組み立て方、研究のノウハウを会得したいという思いがあったからです。未来型科学者の卵のポスターを初めて拝見した際には、「自分を成長させるために参加したい!」と体に電撃が走ったのを覚えています。応募用紙の作成は想像していたより大変で、夜遅くまで頑張る日々が続きました。しかし、この期間で自分が好きな分野について再確認することができたと同時に、自分がまだまだ無知であることに気が付くことができました。次に繋がる良い経験でした!最終的に、科学者の卵に参加させていただけることになって、本当に幸せでありがたい思いです。「自分の熱い想いが届いたんだな」と嬉しい気持ちでいっぱいです。(6月中は、審査結果が届いてないか毎日ポストを覗き続けて、ドキドキしておりました。(笑)この気持ち分かる方、絶対いらっしゃいますよね。)
さて、ここから本題に入っていきましょう!!(お待たせしました。)今回は未来型科学者の卵第1回講義について、紹介させていただきます!1回目は、先輩からの応援メッセージを頂いたり、伊藤幸博先生から「DNAと遺伝子組換え植物」についての、面白い講義をお聞きしたりしました。講義は初回から科学者の卵たちの質問で大白熱。そして、そんな所に着眼するのか!という卵たちの変化球をも、迷うことなく返してくださる伊藤先生。レベルの高さに、終始ワクワクが止まりませんでした。初めてのブレイクアウトルームでの仲間との討論も、楽しかったです。
皆さんは、「遺伝子組換え」という言葉を知っていますよね?では、遺伝子組換えにどんなイメージを持ちますか?危険な生物が生まれるんじゃないか?遺伝子組み換えの食物は体によくないんじゃないか?などなど、もしかしたらあまり良い印象を持たない方もいらっしゃると思います。ですが・・・
遺伝子組換え作物・・・害虫の防除や除草剤耐性などの有用遺伝子を、もともとその遺伝子を持たない作物の遺伝子に導入し、生産性を高める目的で作出される。『旺文社 生物辞典』一部抜粋(従来の生物の遺伝子を、いじくって改造しているわけではありません!必要な情報を、生物にインプットさせているだけなのです。)
①遺伝子組換えは、自然界でもバクテリアによって行われている。それを人間が模倣しているだけ。
②サツマイモなどは自然界で行われた遺伝子組換えによって発生している。
③遺伝子組換えにより、安価で安全になるものもある。
このような観点から見ると、遺伝子組換えは危険な技術ではない。むしろ人類の発展に貢献しているという事実が見えてきます。
ちなみにここで余談。遺伝子組換えと混同しやすいゲノム編集とは何か!?
・もともと対象の生物がもつ塩基配列を狙って、細胞内部から変化させる方法である。
・自然界で行われている。(バクテリアが、外来の細菌を排除する免疫システム)
こちらは成功率は低いとよく言われますが、遺伝性の疾患を根絶させることにもつながると期待される先進的な技術です。
話は本題に戻ります。上の①でも記した通り、遺伝子組換えは自然界で「アグロバクテリウム」という細菌(原核生物)が担っています。狙った植物のDNAに自分の植物のDNAを組み込み、植物を自分専用のコロニーのような状態にしてしまいます。植物は自分で作った養分を分解できず使えないので、アグロバクテリウムは栄養分を独占することが可能です。何とも理想的な生態!さらに、これを自然界で行うのはアグロバクテリウムだけだそうです。(伊藤先生情報)競争相手がいない。これは自然界で生存し続けるのにも重要なアドバンテージです。アグロバクテリウムは研究室では、まさに救世主であり、大活躍!遺伝子組換えの実験で、研究する植物に入れたい遺伝子は、アグロバクテリウムを介して入れられます。
そして、上の③で示したように、遺伝子組換え技術は人類の発展に数多く貢献しているそうです。例えば、最近注目されるバイオ燃料。バイオ燃料は植物の細胞壁から糖を分解し、それを重合させることで作られます。その過程で細胞壁から糖を分解させやすくするために、遺伝子組換えによって植物の糖化性を上げているそうです。東北大学では稲わらを使ってこの研究を進められているそうです。遺伝子組換えを行ったイネでも、お米は問題なく食べることが可能で、さらに余分な稲わらからは従来より簡単に燃料を作れるそうです。人体にも環境にも優しいし、現在注目されるSDGsのフードロス防止の方針にも乗っ取られていて、かなり計算されているなと感動しました。すごい発展が盛りだくさんです!いつか、人間の病気の治療のためなどにも用いられるのかな……?
最後になりますが、今回講義に参加して遺伝子組換えの印象が180°変化したことから、今までの自分がいかに不確かな情報をもとに科学を印象付けてきていたのか、身に染みて実感しました。現在科学者の方々が必死で進めている研究には必ず意味があるし、これらの研究は世の中に大きく貢献するものばかりです。その真意を追求しようとする姿勢を養い、現在の科学についてさらに知識を深めていきたいと感じました。とはいえ、遺伝子組換えはやはり人体でアレルギー反応を引き起こしたり、生態系に影響を与えてしまったりすることも少なからずあるそうです。そのため、やはり良い面悪い面どちらか一方にしか着目しないのではなく、何が課題なのか、どうやって解決しようとしているのか、ここまで深く考えられようになっていく必要があると考えました。これが可能になれば、科学の実態がより見えてきて、面白くなるのかと思います。今回の講義で、バイオ系の分野への興味がさらに強まりました。そのため、今後も様々な分野に多様な価値観をもって触れていき、自分なりの科学の面白さとはどのようなものなのかを探求していきたいです!
長文になってしまいましたが、ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!
・『旺文社 生物辞典』
・https://spc.jst.go.jp/hottopics/1904/r1904_zhangt.html (2022年 7月17日 閲覧)
投稿者 : 秋田県立大館鳳鳴高等学校