close

メニューMENU

TOPページに戻る
J.of Science EGGS 東北大学基金へのご協力のお願い 探求型 科学者の卵

活動ブログ

2023. 11. 04 | まちかどサイエンス

たまごです③

こんにちは!山形西高校の大場千裕です。

私は華道部に所属しているのですが、以前先生が使っていた謎の液体が気になって調べてみました!

 

以前、先生と花を生けていたところ、先生が切った花を謎の液体の入った瓶に差しているところを見ました。先生に聞いたところ、「花の水揚げをよくするものだ」と教えていただきました。

それを聞いて、花の水揚げをよくすることができるなんて、この液体は何者なのだろうとすごく気になりました。

 

私は、液体は油のように水を弾く性質を持っていて、茎の内部に張り付き、水の流れを良くするものだと予想しました。

 

最初に、なぜ花の水揚げが悪くなるのか調べてみました。

花は、切り口から水や養分を吸い上げます。切り口でバクテリアが繁殖したり、道管に気泡が入ったりすると、水揚げが悪くなるそうです。

 

次に、液体の成分について調べてみました。

謎の液体は、水揚げ促進剤と呼ばれていて、その多くは、界面活性剤有機酸と防腐剤でできているそうです。今回は、界面活性剤と有機酸に注目しました。

 

界面活性剤とは何なのか、その効果について調べてみました。

界面活性剤とは、分子内に水に馴染みやすい部分(親水基)と油に馴染みやすい部分(親油基)を持つ物質の総称のことを言います。

親水基が水に刺さることで、分子間の引力が弱まり、表面張力が低下します。表面張力が低下することで、道管に気泡が入りにくくなるのだと考えました。

 

有機酸とは何なのか、その効果について調べてみました。

有機酸とは、酸性を示す有機化合物の総称のことを言います。水素イオンを放出する性質を持ち、水素イオンの濃度を変化させ、細胞の酸性度を調節することができます。

低いpHを作成することができれば、バクテリアにとって不利な酸性の環境を作り出すことができ、バクテリアの削減につながるのではないかと考えました。

 

これまでの話をまとめます。

・謎の液体は、水揚げ促進剤と呼ばれ、界面活性剤と有機酸によって効果が生じている。

・界面活性剤には、水の表面張力を下げる(道管に気泡を入れにくくする)効果がある。

・有機酸には、バクテリアによって苦手な環境である酸性の環境を作ることができる(バクテリアを減らす)効果がある。

 

気になったことが二つあります。

1.界面活性剤を含んだ水は、花に影響を与えないのか。

2.有機酸によって作り出された酸性の環境は、花が生きるために必要な細胞や細菌に影響を与えないのか。

 

今回、自分の気になったことを抽象的な効果だけでなく、分子レベルでその効果が起こる理由を調べられたのでよかったです。

実際に実験することができず、効果を検証できなかったり、正確なデータを手に入れることができなかったりしたのが残念でした。

しかし、これも調べてみて私は大きく壮大としたものよりも、小さく人の目では見えないようなところで頑張っているものが好きなのだなと感じました。

私は植物関係に興味があるので、植物を支える小さなものを研究をしてみたいなと思いました。

 

最後まで見ていただきありがとうございました!

 

 

投稿者 : 山形県立山形西高等学校


Author

トップへ